2022年4月19日号の表紙 日本のエネルギー危機が現実になろうとした瞬間だった。福島県沖で3月16日に起きた最大震度6強の地震。震源域に近い相馬共同火力発電の新地発電所(同県新地町)で石炭を陸揚げする巨大な設備が損壊し、他にも東京電力管内に送電する火力発電所が停止したことで、首都圏を中心に東日本で電力需給が逼迫(ひっぱく)。何とか他の電力会社から融通を受けるなどして乗り切ったが、ブラックアウト(大停電)寸前に追い込まれた。(世界エネルギー大戦 特集はこちら) 2011年3月の東日本大震災後、日本では原子力発電所が相次いで稼働を停止し、世界的な脱炭素の流れを受けて二酸化炭素排出量の多い石炭火力発電も縮小を余儀なくされる。しかし、風力発電などの再生可能エネルギーも安定供給には心もとない。そうした中で日本が頼ったのが、二酸化炭素排出量が石炭の約半分の液化天然ガス(LNG)だった。日本の10年度
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