食事は毎日摂るものだから、その積み重ねが将来の自分の健康や生活の質に影響を与える――。多くの人にはそうした認識があるだろう。だが、そうした情報や知識は漠然としたものになりがちでもある。科学の観点から、具体的にどんなことがいえるのだろうか。 「食と脳・こころ」という観点でも同様のことは当てはまる。よく巷では「魚を食べると認知症を防げる。うつ病になりにくい」などと言われるが、その根拠はどのようなものだろうか。日々の食事のあり方が、将来における自分の認知機能や精神状態にどう影響するものだろうか。 こうした情報の拠りどころになりうるのが「コホート研究」だ。多くの人を長期にわたって追跡調査することで、健康や病気の原因などを究明していく手法である。ただし、日本で生活する人々を対象とした、食事と認知機能や精神状態についての疫学調査は、まださほど多くない。 そんな中、今回、国立長寿医療研究センターが進めて
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