7日午後7時22分ごろ、ソウル市内で開かれた重家俊範・駐韓大使の講演会で、韓国人の男(50)が、重家大使に石を投げつけた。大使は避難して無事だったが、通訳をしていた女性大使館員が手を負傷し、病院に運ばれた。警察当局が男を連行し、傷害容疑などで事情を聴いている。 重家大使が話を終え、質疑の時間に入ったところで男は「南北分断の責任は日本にあると思うが、どう考えるか」などと質問。「大使館に手紙を送ったが返事をもらえなかった。司会者に手紙を渡すので受け取ってほしい」などと演壇に近づくと突然、大使に向かって走り寄り、こぶし大の石を投げつけた。 男は関係者らに取り押さえられたが、日韓両政府が所有権を主張する竹島問題に対する不満などを叫んだ。重家大使は今月中に離任する予定で、7日が韓国での最後の講演会だった。(ソウル)