Lords of Finance: The Bankers Who Broke the World クチコミを見る ★★★★☆評者: 広瀬隆雄 今、ベン・バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)総裁がジョージ・ワシントン大学で公開講義シリーズを催していますが、学生たちに課題図書として出した宿題の筆頭に掲げられているのがリアクァト・アハメッドの『ローズ・オブ・ファイナンス(=金融の君主たちLords of Finance)』です。(なお本書はへそ曲がりヘッジファンド・マネージャー、ヒュー・ヘンドリーの愛読書でもあります。) 本書は第一次大戦勃発(1914年)から始まって第二次大戦に至るまでのグローバル・ファイナンスの混乱期にイギリス、アメリカ、ドイツ、フランス各国の中央銀行総裁がどのように危機に対処したかを追った本です。 普通の経済書と一線を画すのは著者はデータや理論に重きを置かず、四人の主人