一世紀以上前に『洋上都市』を書いた、かの有名なSF小説家ジュール・ヴェルヌは、このコンセプトを見てこんなことを思うのではないだろうか。 「諸君、ようやく私の想像力に追いついたかな」 さて、なぜいきなりこのような言葉が出てきたのか。それは、ベルギーで活動する建築家Vincent Callebaut Architecturesが、驚きの最新コンセプトを発表したからである。 PHYSALIA(クラゲの一種の名)と呼ばれるこのコンセプトは、誰にとっても必要な“水”の必要性を改めて意識している。10億人を超えると言われる生活に必要な安全な水を得られない人々(人間開発報告書2006年版による)や、今後の世界的な人口増加に伴う水資源の危機を考慮しながら、持続可能な都市システムに焦点を当てている。 このPHYSALIAは、いわばクリーンな水資源を生み出しながら水上を航行する建築物だ。ヨーロッパのように国を
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