昨年末からちびちびと読んで勉強させていただいているのが、浪花宣明『パーリ・アビダンマ思想の研究 無我論の構築』(2008年10月20日 平楽寺書店)。画期的にすごい本なので、あちこちで称賛の嵐かと思ったら、ぜんぜん取り上げられないようなので、非力を顧みずご紹介したい。 パーリ長部・中部を現代語で全訳した春秋社『原始経典』シリーズの編者・主要訳者である浪花宣明博士によるパーリ・アビダンマ思想の研究、そしてAbhidhammatthavibhāvanī(Abhidhammatthasaṅgahaの注釈書)全編の訳注からなる書籍。昨年8月に出版されたにもかかわらず、amazon.co.jpどころか、版元の目録にも載っていない本だ。しかし仏教思想を学ぶ人は必ず目を通すべき作品だろう。特に第一部のパーリ・アビダンマ思想の研究はたいへん重要だと思う。 序説の最初のくだりが、まずしびれるぜ。以下、引用す
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