「工房系」の人気が高まったのも、購入予算の高額化が背景にある。工房系は少量生産で早く売り切れるため、購入時期の早期化に拍車をかけている。 制服販売活性化も狙い 一方、山耕が展開するランドセル販売店は、制服販売店の事業承継の受け皿としても活用する。 「6年ほど前、東京のランドセル専門店を訪れ、楽しげに買い物をしている親子に衝撃を受けた」と山田社長。制服や体操着は学校指定の販売店で買うことが多く、店を選べないところが購入者の不満になりやすい。また、後継者不足による閉店など、業界に「尻すぼみ感」も漂っていたという。そこで、山田社長は楽しく買い物できるランドセルを取り扱うことで、制服販売の活性化につなげようと考えたのだ。 実際、越前市の店舗は、高齢になった店主からスクール用品店を事業承継する形でオープンし、制服も販売。今回開店させた「やしろ店」でも制服を扱うとともに、裾上げなど制服の直しを行う工場