ついにF1でワールドチャンピオン4連覇を達成した「レッドブル」。その快進撃は、スポーツマーケティングの常識がまったく新しく生まれ変わったことを意味している。ただカネだけ出してスポンサーになり、自社ブランドの「露出時間」だけを気にするという考え方は過去のものとなった。 秘密主義のレッドブルの実態に迫る書籍『レッドブルはなぜ世界で52億本も売れるのか』をもとに、オーストリア発飲料の先進的なマーケティングについて見ていこう。 2020年の東京オリンピック開催が決まった。これにより、日本企業が「スポーツ」を自社のマーケティングに活用しようという動きが活発になることは間違いない。 問題は、そのやり方だ。注目されているアスリートとスポンサー契約を結び、アスリートがメディアに露出した時間を集計し、それを広告費に換算して「ROI」がどれくらいだったかを計算する……。現在ではこのようなやり方が主流になってい