2024年1月9~12日にかけて米国ラスベガスで開催された「CES 2024」では、自動車メーカーやITベンダー、半導体ベンダーなどが開発しているさまざまな技術が展示されました。今回はその中でも自動車業界に注目して、どのような技術動向が見て取れたかをご紹介します。 【主な内容】 ・ここまで進んだ自動車業界の生成AI活用 CES 2024レポート(前編) ・電動化の先へ、自動車業界で加速する脱炭素技術開発 CES 2024レポート(後編)
これは確かに「スマートなホーム」だ NXPがCESで示したMatterの可能性:専門家は急速な市場成長を予測(1/2 ページ) 2022年10月にバージョン1.0がリリースされた、スマートホーム規格「Matter」。これまでは、Matterの真の利便性を示すことができるデバイスがほとんど存在しない状態が続いていたが、NXP Semiconductorsが「CES 2024」で展示したデモでは、Matterで実現するスマートホームの可能性が示されていた。 Connectivity Standards Alliance(CSA)によるスマートホーム規格「Matter」は、2022年10月に最初のバージョンがリリースされた。2023年を通じて、Matter対応の新たなデバイスが発表されたが、この技術の価値や汎用性を完全に示すことができたデバイスはほとんどなかった。その後、年が明けて間もなく米国ネ
ある新興企業が開発したアプリは赤ちゃんの泣き声を「翻訳」し、お腹が空いているのか、不快なのか、疲れているのか、おむつ替えが必要なのかを教えてくれるという。ラスベガスで開催中の「CES 2024」でその技術を披露したCappellaは、人工知能(AI)と機械学習を使って乳児のニーズを読み解くという。 Cappellaによれば、この技術の精度は約95%。赤ちゃんのニーズを推測しようとする人間の精度が約30%であるのとは対照的だ。なお、アプリの解釈が正しくないと思えば、「同意しない」ボタンを押すことができる。 アプリは月額10ドルだ。睡眠、授乳、おむつ替えを記録できるので、より一般的な育児アプリとして使うこともできる。 また同社は、温度の分析(赤ちゃんが泣くのは暑いからか寒いからか)や、AIを使って赤ちゃんをあやすことにも取り組んでいる。 「画期的なAIを搭載した赤ちゃんの泣き声翻訳機によって赤
2022年のCESでは、ソニーがEV市場への参入を表明したことが大きな話題となった。正確には「参入意向の検討を表明」だが、非常に大きなニュースなので、筆者にも多数の記事執筆依頼やヒアリング依頼があった。 実際、CES中にはソニーの責任者にインタビューすることもできたし、多数のヒアリングも行った。 ソニーのEVはどんなクルマに仕上がるか 開発責任者への取材などから予想する その結果を記事に反映したのだが、全てを反映したわけではない。電気自動車(EV)・自動運転車の未来を正確に予見するのは難しい。一方で、可能性は非常に広い。 今回は、妄想に近い予測も含め、「EV前提社会」の可能性を考えてみよう。ソニーがEVで収益を生むと考えた理由も、その「可能性」に賭けた部分があるからだ。 この記事について この記事は、毎週月曜日に配信されているメールマガジン『小寺・西田の「マンデーランチビュッフェ」』から、
クルマのパーソナライズって言うんなら、ボディーカラーも変えなければ!:自動車業界の1週間を振り返る(1/2 ページ) さて、今週は現地時間の1月7日まで、米国ネバダ州ラスベガスにて消費者向けエレクトロニクス展示会「CES 2022」が開催されました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染が再拡大し、さまざまな企業が現地での出展を見送り、オンラインでの出展に切り替えました。 仕事始めの1週間が終わりましたね。おつかれさまでした。首都圏は大雪になり、ツルツルと滑りながら通勤する人をニュースで見かけました。転倒して病院に運ばれる人も多かったようです。 首都高速道路はかなり混乱し、軽商用車の横転、大型トラックの立ち往生などがあちこちで発生したようです。気になるのは、これだけあちこちで注意喚起しているにもかかわらず、スタッドレスタイヤなどの対策なしで走る乗用車の存在です。「少しくらいは大
Intelは、米国ネバダ州ラスベガスで開催されているCES 2022において、Mobileyeの自動運転車向けSoCなど複数の新製品を発表した。 Mobileyeの自動運転車向け新SoC Intelの子会社であるMobileyeは、自動運転車(AV)向け新SoC「EyeQ Ultra」を発表した。1パッケージでEyeQ5 SoC 10個分の機能を実行できるようにしつつ、完全自動運転車に最適な電力性能を提供する用に設計されているという。 MobileyeのEyeQ ULTRA SoCのイメージ (出所:Intel) またMobileyeの記者会見ではフォルクスワーゲン社が各ブランドの運転支援機能にMobileyeの高度なマッピング・テクノロジーを採用すると発表したほか、Fordも運転支援機能「Ford BlueCruise」のより高度な機能の提供に向けた協力関係の強化を発表した。 さらにMo
韓Seoul Semiconductor(ソウル半導体)は、1月5日から米国ラスベガスで開催される「CES 2022」にて、自動運転車用マイクロLEDディスプレイを含む3種類の最新LED技術を展示すると発表した。 その3種類の技術概要は以下の通り。 自動運転車の外部に装着可能で太陽光の下でも判読可能なマイクロディスプレイ技術「WICOP mc」 対向車や歩行者のまぶしさなどの不便さを最小化する人工知能搭載ヘッドランプ技術「WICOP ADB」 自動車の室内空間向け除菌ソリューション「Violeds」 同社によると、WICOP mcは自動運転車の車外に取り付けられたディスプレイに運転者と車の状況などをテキストで表示することで、周辺の自動車や自転車、歩行者と安全のための情報を表示する技術だという。従来の1000ニット(nits)未満の液晶や有機ELディスプレイの明るさでは、太陽光に直接露出する
このところ仕事初始めの恒例になっているのだが、米国ラスベガスで毎年1月初めに開催される世界最大級の家電見本市「CES2019」に行ってきた(昨年のCESレポート「トヨタがいよいよ『モビリティサービス』に本気」「『クルマ以外』に自動車業界が注力するのは?」を参照)。 今回は、ことしのCESで筆者が面白いと思った二つの展示に的を絞って紹介したい。その一つが中国BYTONの出展したEV(電気自動車)であり、もう一つが日産自動車の発表した「見えないものを可視化する技術」である。どうしてこの二つに注目したかといえば、今回2社が発表したこれらの技術が、大げさに言えば“将来のクルマの価値”の方向を指し示していると思ったからだ。 大型ディスプレイが最大の売り物 BYTONは、元ドイツBMWの出身者が創業したことで話題になっているEVベンチャーで、2016年の創業から3年足らずという新興企業であるにもかかわ
AMDがCESの基調講演に登壇、7nmチップの詳細を語る:十数年ぶりの登壇で大注目(1/2 ページ) AMDのプレジデント兼CEOを務めるLisa Su氏が、「CES 2019」(2019年1月8~11日、米国ネバダ州ラスベガス)で基調講演に登壇した。同社が見本市に登場するのは、2002年以来のこととなる。 CESで注目を集めたAMDの基調講演 AMDのプレジデント兼CEOを務めるLisa Su氏が、「CES 2019」(2019年1月8~11日、米国ネバダ州ラスベガス)で基調講演に登壇した。同社が見本市に登場するのは、1979年から2003年まで開催されていたコンピュータ関連の展示会「Comdex」において、2002年に、当時CEOを務めていたHector Ruiz氏が基調講演に登壇して以来のことであるため、一部のアナリストたちは、非常に重要視している。そしてSu氏は、その期待を裏切らな
10nmプロセスでのチップ製造に苦戦していたIntelが、ついに10nmプロセス製品であるコードネーム「Ice Lake」プロセッサの大量生産に入ることを明らかにしました。そのほか、プロセスルールの異なるプロセッサを統合した新プロセッサ「Lakefield」についても発表しています。 2019 CES: Intel Showcases New Technology for Next Era of Computing | Intel Newsroom https://newsroom.intel.com/news/2019-ces-intel-showcases-new-technology-next-era-computing/ 2019 CES: Intel Advances PC Experience with New Platforms, Technologies and Indus
自動車が目新しくない「CES 2018」は「ビジョン」から「ビジネス」の段階へ:次世代モビリティの行方(1)(1/3 ページ) これまでスタンドアロンな存在だった自動車は、自動運転技術の導入や通信技術でつながることによって新たな「次世代モビリティ」となりつつある。本連載では、「CES」や「Mobile World Congress」などの海外イベントを通して、次世代モビリティの行方を探っていく。第1回は「CES 2018」の自動車関連の動向をレポートする。 2018年1月9~12日の4日間、米国ネバダ州ラスベガスで「CES 2018」が開催された。2012年以降、モーターショーの色が濃くなってきている同イベントにおいて、今回もクルマが注目されるのは容易に予想できた。CES参加前に筆者が想定した通り、車載システムの高度化や自動運転車の具現化など、技術進展によりこれまで未来の話として語られてき
日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中 エコカー大戦争! 「エコカー=日本の独壇場」と思っているとすれば、それは大間違いだ。電気自動車、ハイブリッド車を巡る市場争奪戦はこれからが本番。日本は序盤戦を制したに過ぎない。世界規模の取材でエコカー大戦争の行方を探る。 バックナンバー一覧 「グーグル+アウディ」の秘策!? 「なるほど、あれはそういう意味だったのか!?」 世界最大級の家電見本市「2014 International CES(以下、CES2014)」からシリコンバレーを経
Silicon Image、WirelessHDの第3世代チップセットをアピール 米Silicon Image社は、無線規格「WirelessHD」に対応する送受信チップセットを開発し、1920×1080画素で60フレーム/秒のフルHD映像を非圧縮で伝送するデモを披露した。同社は2011年4月に、WirelessHD対応のチップ…(記事を読む、01/12 19:07) Corningがカバー・ガラスの新製品「Gorilla Glass 2」、従来比で2割薄型化 米Corning社は、化学強化加工を施したカバー・ガラスの新製品「Gorilla Glass 2」を、米国ラスベガスで開催中の「2012 International CES」で披露した。従来の「Gorilla Glass」と同レベルの強度を維持しな…(記事を読む、01/12 17:13) バッファローが「IEEE802.11ac」
携帯電話にiPod、PSPにネットブック……などなど、小型のデジタル家電がどんどん増えているが、それにつれて増えるのが“充電”。何しろ電池がなくなれば無用の長物になってしまうため、頻繁にコンセントにつないで充電しておきたいもの。しかし、コンセントの周りにはいろいろな充電ケーブルでいっぱいで、ごちゃごちゃしてどれがどれだかわからない……なんて自体に陥っている人はきっと多いはずだ。 そんなケーブルの混乱状態の解決に一役買う製品が登場した。これらのモバイル機器を専用のシートに置くだけで、ワイヤレスで充電できるという“魔法のマット”――「POWERMAT(パワーマット)」である。同名の会社「POWERMAT USA」のブースに展示されている。価格は未定で、製品の発売は今年秋を予定している。 もちろん魔法で充電しているわけではなく、電磁誘導による無接点充電方式で充電する仕様だ。充電マットにはコイルが
前回は薄型・軽量テレビ流行の理由が、米国で受けのいい壁掛け設置を容易にするためのものだと書いた。しかし、今月初めにラスベガスで開催された「2008 International CES」では、テレビに関するもう1つの可能性も示された。それは4K2K(4096×2048ピクセル)の解像度がもたらす、高画質化の可能性だ。 フルHD対応テレビがやっと手頃になってきたところなのに、本当にそんな高解像度のテレビが必要なのか? と思う読者は決して少なくないだろう。しかし、これからの10年といった長期の視点でいえば、テレビのさらなる高解像度化は必然のものだ。理由はいくつかある。 まず、現在のデジタル放送、あるいはBlu-ray Discなどの高解像度パッケージビデオは、いずれも1920×1080ピクセル(あるいは1440×1080ピクセル)で作られており、フルHDデバイスはそのすべてのピクセルを1対1で表
携帯電話機向けソフトウエアを手掛ける米Ecrio Inc.は,LEDからバーコード情報を生成・転送する「MoBeam」と呼ぶ技術を,「2008 International CES」で披露した。MoBeam技術について同社は,携帯電話機が搭載するLEDを利用すると2007年2月開催の「3GSM World Congress 2007」で発表していた(発表資料)。2008 International CESでは,MoBeam対応の端末やUSBメモリを展示した。ちなみに,同社は2007年にNTTドコモやクレジット・カード大手の米Visa International社から投資を受けている。 MoBeam技術は,機器に組み込んだソフトウエアによって,バーコード・リーダーが受信できるバーコード情報の黒い線間の白色部分を作り出すというもの。機器では同ソフトウエアを用い,機器が搭載した赤色もしくは白色のL
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く