中国企業が人民元で代金を支払ったロシア産の石炭と石油が中国に流入しようとしている。ロシアのウクライナ侵攻を受け、国際社会が対ロシア制裁を強化する一方で、中ロ両国はエネルギー商品の取引継続を図っている。 中国のコンサルティング会社、汾渭エネルギー・インフォメーション・サービスによれば、幾つかの中国企業が3月に人民元で購入したロシア産石炭は4月中に中国に到着する。米欧がロシアに制裁を科し、国際金融システムからロシアの銀行数行を排除して以降、元建て決済を通じた初のロシアからの商品輸入になる。 ロシア産原油の売り手も中国勢に人民元での支払いを容認。人民元で買われたESPO原油の出荷第1弾は、5月に独立系の石油精製事業者に引き渡されると、売買に詳しい関係者が明らかにした。 汾渭エネルギーは石炭についても、原料炭と一般炭のいずれも人民元で支払われていると説明。米欧が国際銀行間通信協会(SWIFT)国際
2. SWIFTのライバルとなるか? 直接的な競合関係にはない。SWIFTは国際的な銀行のコミュニケーションのためのメッセージシステムである一方、CIPSは主に人民元建て取引のための決済システムで、多少のコミュニケーション機能も提供する。 上海を本拠とするコンサルタント会社クロスボーダー・ファイナンス・リサーチ・インスティテューションによると、CIPSを使う銀行の大部分は引き続きSWIFT経由で情報をやり取りしている。これは習慣によるものか、CIPS専用のメッセージツールをインストールしていないか、もしくはその両方の理由による。 人民銀は昨年に実際、ローカルネットワークサービスの提供と中国におけるメッセージ情報保管のためSWIFTと合弁を設立した。1万1000社を上回る金融機関などが参加し、1日に4200万件余りの取引を扱うSWIFTと比較すれば、中国を中心に1300社程度が参加して1日
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