第2次世界大戦後に確立された国際秩序はかつてないほど揺らいでいます。米国がこれまで果たしてきた世界のリーダーとしての役割に距離を置く一方で、中国が経済的・軍事的プレゼンスを拡大するなど、世界は大きな岐路に立たされているといっても過言ではありません。 今回は、超党派・非営利のシンクタンクとして、国際社会の現状分析を基に今後の戦略や政策を提言する米国の戦略国際問題研究所(CSIS)ジョン・ハムレ所長に、長期的かつ地政学的な観点からみた国際情勢の行方について伺います。 戦略国際問題研究所(CSIS)所長兼CEO 1978年にワシントンD.C.のジョンズ・ホプキンス大学高等国際学部で博士号を取得、国際政治経済学と米国外交政策に焦点を当てた研究を行う。 1978年から1984年まで米国議会予算局に勤務し、国家安全保障・国際問題担当副部長として上院・下院の各委員会のための分析や、その他のサポートを監督