1609年(慶長14年)の薩摩藩による琉球侵攻から400年の節目として、伊藤知事と沖縄県の仲井真弘多(ひろかず)知事は21日、奄美市で開くセレモニーで、交流拡大宣言をする。これに対し、市民団体「奄美を語る会」(250人)などでつくる、中止を要求する会(仙田隆宜代表)は18日、「400年間の検証と総括がされておらず、現時点での宣言には違和感がある」とし、宣言の中止を求める要請書を伊藤知事あてに提出した。 要請書では、「奄美の島々では現在に至るまで、差別と収奪の対象にされてきた」としたうえで、「薩摩の奄美・琉球侵略を『不幸な歴史』と清算して、過去を隠蔽(いんぺい)し、謝罪すべき事を『交流』と称し、奄美を愚弄(ぐろう)することは許せない」としている。 記者会見で仙田代表(62)は「交流を深めることに反対するわけではない。奄美の住民の意見も聴かず、共通の歴史認識もしっかりしないまま、セレモニー的に