1990年代から作品づくりを始め、97年に劇場映画デビュー作『萌の朱雀』にて第50回カンヌ国際映画祭カメラ・ドール(新人監督賞)を史上最年少で受賞。その後も精力的な活動を続ける世界的な映画監督、河瀨直美氏。独自の世界観を持つ作品はどのように生み出されるのか──。現場や俳優との向き合い方などについて聞いた。 私がリアリティーを大事にする理由 映像を使って伝えたいことを表現する──「映像言語」という言葉があります。私が映画をつくり続けるのは、それが人に新たな気付きをもたらし、前向きな気持ちにする確かな力を持っていると思うから。優れた映像作品は、国境や人種の壁も容易に越えていきます。 ではどうすれば、その映像言語の質を高められるか。鍵の一つは、やはりリアリティーだと私は思っています。真に迫った映像は人の心に深く届き、それを揺さぶることができるのです。 河瀨組では撮影前、俳優に“役積み”という作業
小説や漫画などの原作を持たないオリジナル長編アニメ映画「グッバイ、ドン・グリーズ!」が2022年2月18日(金)から劇場で公開されています。本作を手がけるのは、「ノーゲーム・ノーライフ」や「宇宙よりも遠い場所」のいしづかあつこ監督。少女たちが南極を目指す姿を描いたオリジナルアニメである「宇宙よりも遠い場所」に続いてのオリジナル作品をいかに作ったのか、そして人々を引きつける作品を生む源泉は何なのかを探るべく、いしづか監督に話をうかがってきました。 映画「グッバイ、ドン・グリーズ!」公式サイト https://donglees.com/ GIGAZINE(以下、G): いしづか監督は本作では脚本も担当されています。これまでの作品と比べてやることの変化は大きかったですか?それとも、これまでと同じ感覚で進められましたか? いしづかあつこ監督(以下、いしづか): 脚本を書くとなると、エンターテインメ
イントロダクション 『友だちのうちはどこ?』にはじまるジグザグ道三部作や、カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した『桜桃の味』などで知られるイランを代表する巨匠アッバス・キアロスタミ監督(Abbas Kiarostami、1940年6月22日-2016年7月4日)。詩や写真でも才能を発揮していた彼の映画は人生の真実にあふれ、観た者の心に忘れえぬ記憶として今なお残りつづけている。 そのキアロスタミ監督の珠玉の傑作7作品が生誕81年を記念してデジタル・リマスター版でスクリーンに甦る! 本来は生誕80年である2020年に、フランス・パリのポンピドゥーセンターでの回顧展「Abbas Kiarostami Ou est l’ami Kiarostami?」に合わせて日本でも劇場公開を企画していたが、コロナによって回顧展が延期。その後、没後5周年となる2021年5月に同展が開催されたのを受け、世界的に
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