バナナの茎から再生して作った「バナナペーパー」を空に広げる成瀬潔さん(右)と工房のスタッフら=写真はいずれも2018年6月、インドネシアのバリ島・ウブド、野上英文撮影 インドネシアのバリ島、デンパサール国際空港から車で北に1時間半。ウブドの村は、熱帯雨林の緑に覆われていた。おおまかな地図しか手元になく、不安げに電話すると、成瀬潔さん(68)は、笑いながら出迎えてくれた。「番地なんか無いんですよ、ここは。田んぼのなかで」。バナナの木が生い茂る1000坪の借地の一角に、成瀬さんの工房はあった。 赤とこげ茶色の屋根の工房(右)へ案内してくれる成瀬潔さん。自宅を入れた借地は1000坪 バリ島でバナナペーパーを作る成瀬潔さん 敷地に踏み入れると、切り株のような緑色の幹が並んでいた。「バナナの茎です。木ではなくて、1年草なんですね。実がなった後のバナナの茎を、紙を作る材料にしています」。 偽茎(ぎけい
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