欧州連合(EU)の新たな基本条約「リスボン条約」が加盟27カ国による批准の完了をうけ、12月1日発効する。新設の「EU大統領」(首脳会議の常任議長)にはベルギー首相のファンロンパイ氏、「外相」(外交安全保障上級代表)には英国女性のアシュトン欧州委員が選出された。 EUは人口約4億9000万人、国内総生産(GDP)の総計は米国をしのぐ。中東和平やイランの核問題など国際社会がEUの外交力を必要とする課題は少なくない。日本も定期首脳協議などで密接な協力関係にある。新生EUの船出を祝福し、統合の深化を見守りたい。 鳩山由紀夫首相は先にシンガポールで行った演説で、自らが掲げる「東アジア共同体」について、EUこそが「私の構想の原型」と述べた。しかし、この構想には無理がある。EU統合のプロセスをふり返ればそれがよくわかる。 EUは域内の「人・モノ・カネの自由な流れ」をうたう経済統合を中心に拡大し、200
【上海=河崎真澄】欧州連合(EU)は中国と30日に江蘇省南京で開く定例首脳会合で、安すぎる人民元の管理相場が対中貿易不均衡の一因だとして、柔軟な為替政策を中国側に求める見通しだ。先週の米中首脳会談でもオバマ大統領が提起しており、人民元問題での欧米による対中包囲網が強まってきた。人民元に加え、中国製シームレス鋼管に対する反ダンピング(不当廉売)課税問題など、いらだちを募らせるEUが解決を迫る見通しという。 首脳会合には、EU側が欧州委員会のバローゾ委員長や、EU議長国スウェーデンのラインフェルト首相ら、中国側は温家宝首相が出席する。EUと中国の最高レベルの政治対話枠組みと位置づけられている。30日に協議内容を共同記者会見して発表する。バローゾ委員長らは首脳会合の終了後に北京に移動し、胡錦濤国家主席とも会談する。 首脳会合に先立って、29日には、欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁、ユーロ財務
チェコのクラウス大統領は3日、同国の憲法裁判所が、欧州連合(EU)の新基本条約「リスボン条約」が同国の憲法に違反しないと判断したことを受け、同条約の批准書に署名した。これに先立ち、ブリュッセルで開かれた欧州理事会(EU首脳会議)では、クラウス大統領が求めているチェコに対する例外規定を、新条約の付随文書の形で認めていた。首脳会議では、京都議定書後の地球温暖化対策についても話し合われたが、途上国への資金援助で合意に失敗した。 ◇ ≪分析≫ EUの制度改革をめぐる約8年間の交渉の末、EUはついにリスボン条約の最後のハードルを越えた。同条約は12月1日にも発効する。EU議長国のスウェーデンは、今月中旬に臨時の首脳会議を招集し、新設されるEU首脳会議常任議長(EU大統領)や外交安全保障上級代表(EU外相)を選出する。 ◆大統領職の行方 10月29、30の両日、ブリュッセルで開催されたEU首
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