森脇祐一(アクセス常務理事・事務局職員) 1931年から45年までの日本軍による中国大陸および東南アジア諸国への侵略戦争を、欧米諸国により植民地支配されていたアジアを解放するための戦争だとして擁護する人たちがいる。 私は、本連載の第1回目において、次のように述べた。 「日本の市民とフィリピンの市民が対等な「地球市民」となるためには、相互の理解と尊重が不可欠であるが、その際日本人である私たちにとって重要なのが、a) 自国の都合、先進国の都合で歴史と世界を見るのではなく、フィリピンのような発展途上国と呼ばれている貧しい国の立場から歴史と世界を見ること、b) 貧しい国の中でも、貧しい人々、より力を持たない人々の立場から歴史と世界を見ることだと思っている。」 こうした立場に立つとき、冒頭に記述したような日本の戦争についての理解は、私には決して受け入れられるものではない。私の立場から見ると、日本が行