イラクのマリキ首相は、127人が犠牲になったバグダッドの大規模連続爆弾テロから一夜明けた9日、首都の治安担当最高司令官アブード・ガンバル中将の解任を発表した。政権中枢を標的に繰り返されているテロにより、首相自身に向き始めた世論の批判の矛先をかわす狙いがあるとみられる。 首相府声明によると、後任はアハメド・オーダ中将。 イラク連邦議会は、マリキ首相やボラニ内相を10日に召喚、治安対策などについて事情を聴く方針を決めるなど、繰り返されるテロを防げない政府の警備態勢に怒りの声が高まっている。 ガンバル氏は治安が極度に悪化していた2007年2月、最高司令官に就任。テロや攻撃の発生件数は同年半ば以降著しく減少するなど、一定の成果を挙げていた。(共同)