17日で発生20年となる阪神大震災の被災地・兵庫県は、東日本大震災で打撃を受けた宮城県内に積極的に応援職員を派遣している。蓄積したノウハウを活用し、いまも67人が復興事業に当たる。「笑顔を取り戻したい」「今度は自分が力に」。阪神の記憶を胸に刻み、奔走し続ける。 内訳は正規職員19人、OBや民間出身者ら任期付き職員48人。宮城県庁のほか石巻、気仙沼市など沿岸の10市町に分散している。宮城への派遣数は都道府県別で最も多く、2番手の東京都(35人)を大きく上回る。 このうち、女川町建設課に赴任した内村朋之さん(43)の肩書は技術参事だ。専門職トップとして工事の技術的な判断を任されている。若手の指導役も務めている。 町では3月、更地となった地域で第1号となる公共施設が開業する。点検作業に追われつつ、「目に見える復興の姿。絶対に遅れてはならない」と意気込む。 阪神大震災時は大学生だった。「二