学校法人「加計(かけ)学園」の国家戦略特区での獣医学部新設計画について、文部科学省が内閣府から「総理のご意向」などと言われたと記録された一連の文書。当時の文科省トップだった前川喜平・前事務次官が会見で存在を認めた後も、政府は「文書は確認できない」との姿勢を変えようとしない。専門家は、保存や公開の対象になる「行政文書」を極めて狭く捉える政府の姿勢を批判している。 「行政文書は(文科省の共有)フォルダー等に入って共用されている。そこに存在がなかった」。松野博一文科相は26日の衆院文科委員会で、前日に前川氏が存在を認めた文書についてこう述べ、「調査で『確認できない』という結果が出ている」と答弁した。野党側は国会審議で調査が不十分だと繰り返し指摘しているが、松野氏ら政府側は一連の文書が保存、公開の対象になる「行政文書」ではないとの姿勢を貫いている。 「行政文書」は、情報公開法に基づく請求があれば、