八ツ場ダム建設に伴う生活再建対策として進められてきたJR吾妻線の一部付け替え工事がほぼ完了し、10月1日から新設線での営業が開始される。JR東日本高崎支社が20日、明らかにした。 付け替え工事が行われてきたのは、水没する岩島駅-長野原草津口駅間の約6キロを含む約10・4キロ。吾妻川左岸から南の右岸へ最大で900メートル移設された。ダムに沈む川原湯温泉駅は標高差約70メートルの高台に新設される。付け替え工事の結果、区間の構造物構成はトンネル77%(現在14%)、地上区間13%(同81%)、橋梁10%(同5%)となるという。吾妻線全線(渋川駅-大前駅)は現行から300メートル短い55・3キロとなり、運賃は区間によって90円の増減が発生する。 現在の線路を切断し、新たな線路と接合する切り替え工事は9月24日の最終列車後から25日まで実施。25日は中之条駅-大前駅間でバスによる代行輸送が行われる。