和歌山県警新宮署は15日、世界遺産の「那智の滝」でロッククライミングをしたとして、軽犯罪法違反の疑いで、アルパインクライマーとして世界的にも著名な佐藤裕介容疑者(32)=甲府市西高橋町=ら男3人を現行犯逮捕した。 同じく世界遺産の熊野那智大社は、那智の滝をご神体として敷地への立ち入りを禁止。朝日芳英宮司(78)は「2700年の歴史上、こんなことは初めて。ご神体として祭られているところに入るなんて宗教を侮辱されたようなもので、宮司として絶対に許せない」と話している。 ほかに逮捕されたのは、東京都国分寺市東元町の会社員、大西良治容疑者(35)と愛知県春日井市上田楽町の団体職員、宮城公博容疑者(28)。新宮署によると、3人は那智の滝の滝つぼ近くにある「立入禁止」の札がかかった柵を乗り越え、滝の約3分の2の高さ約100メートルまで登った。