住民投票の結果を受け、記者会見する松井一郎大阪市長(中央)と吉村洋文大阪府知事(左)、公明党大阪府本部の佐藤茂樹代表=2020年11月1日夜、大阪市北区 沙鴎一歩は9月11日付の記事「吉村市長と松井市長は、なぜそこまで『大阪都構想』にこだわるのか」で、「公明党の政治的思惑で決まったことなのである」と指摘した。政治的思惑で決まった住民投票は盛り上がりに欠けるため、再び否決されるだろうとみていた。 本来、大阪都構想の目的は、大阪府と大阪市の二重行政の解消だった。具体的には東京都をモデルに交通基盤整備などの広域行政を大阪府に一元化し、福祉や子育てなど身近な住民サービスを特別区に担わせる構想だった。 公明党の方針転換がなければ今回の住民投票は行われなかった 大阪都構想は、日本維新の会が旗印にしてきた政策である。地域政党の大阪維新の会を創設した元大阪市長の橋下徹氏によって提案され、2015年5月に住