今年3月末の国の借金は約1114兆円となった。元米モルガン銀行日本代表の藤巻健史氏は「毎年10兆円ずつ返しても111年かかる。日銀はアベノミクスの第一の矢として大胆な金融緩和に突き進んだが、その結果、歯止めの利かない事態に陥っている」という――。 日銀の「Mr.時期尚早」、元ディーラーの「ハイパーフジマキ」 国会議員時代、黒田東彦日銀総裁に「異次元緩和からの出口を教えてください」と何度も聞いたが「時期尚早」との答えばかりだった。そこで私は総裁のことを「Mr.時期尚早」と揶揄していた。その私は、世間では「ハイパーフジマキ」と揶揄されているそうだ。 「政府も日銀もこんなことをするとハイパーインフレが来る」と言いまくっているからだ。私が、ハイパーインフレが来る、と主張している理由は、1000兆円を超える国の巨額な借金はもう尋常な方法では返済できないと思うからだ。 「年収が630万円の家庭が毎年1