新型コロナウィルス感染防止による在宅ワークの浸透に伴い、これまでとは異なる働き方が広まったことには思わぬ影響もありました。その中の一つに「脱ハンコ」の動きがあります。 従来の企業では、契約の締結をはじめとして、請求書や納品書などの伝票類の発行や、社内の稟議と決裁に至るまで、紙の書類にハンコを押す場面が頻繁にあります。 これに対して在宅で仕事をする場合には、書類のやり取りは基本的にデータで行うことになりますので、物理的にハンコを押す作業が邪魔になってきます。 企業に勤めている方の中からは、「画像ファイルとして送られてきた伝票をプリントアウトしてハンコを押し、それを画像ファイルにして相手に返送する」という作業を求められたという話も聞こえてきます。 我々弁護士も、裁判所という役所を相手にする関係でハンコ文化にどっぷり浸かっているところがあり、そのような話に笑ってもいられないのが実際のところです。
![日本の「脱ハンコ」が進まないワケ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/dda799fa26258cf8040b0a1a69508305fca56385/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwedge.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F7%2Fa%2F1024%2Fimg_7aaecff7d8b14eb28aea3f99083ae1d58141464.jpg)