バイデン米政権がイラン核合意復帰に向けた動きを見せる中、イスラエルとサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンの湾岸諸国が米国抜きの「中東版NATO」創設を模索し始めた。これら4カ国はいずれも米国の強力な同盟国。米国によるカショギ氏殺害事件の報告書公表で、米国とサウジ関係も悪化、“反バイデン”の現象が浮上してきた。 ユダヤ人会議議長がサウジ紙で提唱 エルサレム・ポスト紙などによると、4カ国による新しい軍事同盟結成の話が明るみに出たのは先月、「世界ユダヤ人会議」のロナルド・ローダー議長がサウジの英字紙「アラブニュース」に寄稿した一文だった。議長は中東がイランの脅威やコロナ禍に直面していることを指摘し、自主防衛の重要性を訴えた。 事実上、米国の軍事的な傘から離脱して「中東版NATO」の創設を提唱したもので、「アラブ諸国はイスラエルをイランに対抗する唯一の信頼できる同盟国と見ている」
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