日本という国は今も昔も、世界からいろいろ“難癖”をつけられる国なんだなという思いを強くしたのは、「アベノミクス」を巡る最近の世界の論調だ。アベノミクスによる円安・株高の効果が顕著になってきた1月ごろから、世界各国からは日本に対して批判が相次いだ。 2月4日の日本経済新聞の電子版に詳しいが、日本を名指しした批判はドイツからのものが多かった。ドイツのショイブレ財務相が安倍政権の経済政策への懸念を指摘したほか、メルケル首相は1月下旬、スイスのダボス会議で「日本への懸念がないとはいえない」と発言した。 これに対し日本は「為替操作などという批判はあたらない」などと反論していたが、こうした中、2月中旬、モスクワでのG20(主要20か国・地域)財務相・中央銀行総裁会議の場が注目された。アベノミクスを中心に久しぶりに日本の動向が注目されたG20となったからだ。会議直前には日本が名指しで批判されるのではない