【ニューヨーク=松下佳世】8月6、9日の「原爆投下の日」にあわせて広島、長崎を訪問する国連総会のデスコト議長(ニカラグア)が30日、訪日前の記者会見を開いた。カトリックの神父でもある議長は、広島に原爆を落とした米軍機の機長もカトリックだったとして、「彼は命令に従うのが正しいことだと思って実行した。キリスト教社会の名において、許しを請いたい」と語った。 議長は原爆投下は「人類の歴史における大変な悲劇だ」として「二度と繰り返さないためにも忘れてはならない」と強調。被爆者に直接会って、核廃絶への協力を呼びかける考えを示した。また、米ロの戦略核兵器の削減合意など核保有国の核軍縮傾向を歓迎するとともに、「核不拡散を達成する唯一の道は、(世界中の)すべての核兵器を無くすことだ」として、北朝鮮などの核開発を牽制(けんせい)した。 議長の訪日は8月3〜9日の日程で、東京で中曽根外相と会談した後、広島、