「爆買い」と「服が売れない」の一年 2015年の「新語・流行語大賞」に、訪日外国人による旺盛な買い物を指す「爆買い」が選ばれた。確かに15年の世相を表した言葉の一つだろう。訪日外国人旅行者数は15年1〜10月までに前年同月比1.5倍に増え、通年では1900万人に達する勢いだ。銀座や心斎橋では、ラグジュアリー・ブランドの紙袋を抱えきれないほど持った中国人が街の主役のように闊歩する。都心の百貨店の免税品売上高は2〜3倍に跳ね上がった。ファッション企業にとっても「爆買い」さまさまである。 一方、15年、取材を通して何度も聞いた言葉が「服が売れない」だった。何人ものアパレル関係者からため息交じりにこのセリフを聞いた。「爆買い」と「服が売れない」という対照的な言葉が飛び交ったのが、15年のファッション業界の世相だったといえる。 訪日外国人や富裕層を除く、圧倒的多数のマスマーケットのブランドの「服が売
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く