静岡県沼津市内浦重須(おもす)地区の自治会が18日、集落内にある海抜約50メートルの高台への集団移転を目指すことを申し合わせた。 東日本大震災による三陸地方などの津波被害を教訓に、移転を望む声が出ていた。国の防災集団移転促進事業の適用を求めることにしている。 約110世帯、約440人が暮らす同地区周辺は、湾に面して入りくんだ地形となっている。県が策定した東海地震の第3次被害想定では、最大10・4メートルの津波が襲うとされ、高さ12メートル、幅150メートル程度の防潮堤建設を住民らが市に要望するなどしていた。 地元公民館に保管されている古文書によると、同地区では安政東海地震(1854年)で高さ7・7メートル、宝永地震(1707年)で同6・6メートルの津波が襲来したといい、昨年3月の震災で巨大な防潮堤が破壊された映像などを見た住民から高台移転を希望する声が強くなったという。18日開かれた住民集