ともに多感な思春期を“女子校”で過ごしたという共通点を持つ、友人同士の中村うさぎさんと三浦しをんさん。 独自の感性と切れ味鋭い軽妙な語り口でも人気の二人の作家が、映画「思い出のマーニー」の魅力を語り合った。 女友達への恋愛に近いような感情 ――映画に対する率直な感想は。 中村 こういう女の子同士の映画とか好きなんですよね。独身女性と専業主婦の友情を描いた「テルマ&ルイーズ」とか。 三浦 あれ最高ですよね。「思い出のマーニー」は原作でも主人公二人が厚い友情を育みますが、あくまで友達。それが映画では杏奈はマーニーに対して友情からはみ出すぐらいの気持ちを抱いている。そういう中で描かれる二人の感情の高まりが切なくてよかった。あるなぁって思ったんですよね。杏奈とマーニーぐらいの年頃を思い返すと。 中村 三浦さんも私も女子校出身じゃないですか。女子校って共学の学校に比べて女同士の密度が濃いんですよね。