「美術館とは過去と現在を未来につなげていく場所」。アーティゾン美術館副館長・笠原美智子インタビュー新型コロナウイルスが感染拡大する前の1月18日に開館したアーティゾン美術館。開館から約半年の間に、日本の、そして世界の美術館を取り巻く状況は大きく変化した。都心でもっとも新しい美術館であるこの美術館で副館長を務める笠原美智子は、この半年をどう振り返り、未来をどう眼差すのか? 聞き手・構成=杉原環樹 ポートレート撮影=稲葉真 笠原美智子 忘却された「美術館とは一体何なのか?」という問い──アーティゾン美術館としてのオープンから約半年が過ぎました。反響の声も含めて、いまどのような手応えを感じられていますか? ブリヂストン美術館という日本有数の近代美術コレクションを持っている美術館の名前を変えるということ、さらに現代も範疇に入れて展覧会を展開することについて、当初、抵抗を感じる方がいたこともたしかで
「地域と風土に密着した芸術を重視するとともに、豊かな感性を養い、未来の創造に資することのできるような美術資料の収集を行う」という理念のもと、資料をコレクションしてきました。 シャガール: バレエ「アレコ」舞台背景画 20世紀を代表する画家の一人、マルク・シャガール(1887-1985)は、1942年、亡命先のアメリカでバレエ「アレコ」の舞台装飾に取り組みました。青森県は、全4幕からなるそのバレエの背景画の内、3点を収蔵しています。1点の大きさは縦が約9メートル、横は約15メートル。巨大な画面にシャガールの色彩への情熱がほとばしっています。
■展覧会スケジュール 2024年度の展覧会スケジュール 春季特別展 2024年03月01日-05月31日 夏季特別展 2024年06月01日-08月30日 秋季特別展 2024年08月31日-11月30日 冬季特別展 2024年12月01日-2025年02月28日 新 館
根津美術館は、東武鉄道の社長などを務めた実業家・初代根津嘉一郎(1860~1940)が蒐集した日本・東洋の古美術品コレクションを保存し、展示するためにつくられた美術館です。 山梨県に生まれた初代嘉一郎は、若い頃から古美術品に関心を寄せていたようです。明治29年(1896)東京に本拠を移すと、実業家、政治家として腕を振るい、また教育界にもその活躍の場を広げるかたわら、茶の湯にいそしむようになると、美術品の蒐集にはさらに拍車がかかりました。その蒐集ぶりは豪快を極めたと語り草になっています。そして、それらのコレクションを単に秘蔵するのではなく、「衆と共に楽しむ」ことが初代嘉一郎の願いでした。 その遺志を継いだ二代根津嘉一郎が、昭和15年(1940)に財団を創立、翌年根津美術館が開館しました。昭和20年、戦災で展示室や茶室などその大部分を焼失しましたが、昭和29年に美術館本館を再建、昭和39年には
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