1230kmのパイプラインも作ったが…ロシア依存だったドイツが超強気に急変した本当の理由 ウクライナ戦争は「エネルギー政策の大転換」の言い訳に 電気、ガス代の暴騰はプーチンのせいではない さて、ここで、なぜドイツでエネルギー問題がここまで深刻になってしまったのかということを考えてみたい。プーチンが侵略戦争を始めたせいだという見解は正しくない。ドイツが世界に誇った「エネルギー転換」政策は、実はすでにとうの昔から破綻していた。 ドイツの再エネは、ここ十数年間、莫大な補助が投じられ、空前絶後の増え方だったが、電力需要の安定にはさほど役に立っていない。それにもかかわらずドイツは、原発は2022年、石炭火力はできれば2030年でゼロにし、その分の電気は再エネで補い、2045年にはカーボン・ニュートラルを達成するという意欲的、かつ非現実的な目標に邁進した。 しかし、原発と石炭火力を次々に廃止した結果、