株式会社 日経BP 〒105-8308 東京都港区虎ノ門4丁目3番12号 →GoogleMapでみる <最寄り駅> 東京メトロ日比谷線「神谷町駅」4b出口より徒歩5分 東京メトロ南北線 「六本木一丁目駅」泉ガーデン出口より徒歩7分
「排他権(差止め)を重視した現行制度を,権利の利活用を重視した柔軟な制度に見直すべき」。経済産業省・産業組織課長(前・技術振興課長)の奈須野太氏はこのように主張する。情報通信などの分野で差止めによる弊害が目立ち始めていることを受けて,「差止請求権の適正化」や「対話・金銭による紛争解決スキーム」などイノベーション促進に向けた特許制度の見直しを同氏は提案する。 本稿は2009年10月17日に政策研究大学院大学で行われた奈須野氏の講演「知識と組織の法制度の未来」を,経済産業省・技術振興課長補佐(弁護士)の伊達智子氏が要約したものである。本稿中の提言は奈須野氏の個人的提言であり経済産業省として決定したものではない。 技術が高度化・複雑化し,研究開発の組織化,コストの上昇,競争の激化,製品ライフサイクルの短縮化などがみられる。多数の技術を集めて製品を作るようになり,たった一つでも特許侵害があれば事
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