外気温と室内の温度・湿度の差が引き起こす結露は、カビや腐食など住宅の劣化を引き起こす。この結露の原因である窓ガラスの断熱性の低さを解消するため、同社が94年からシドニー大学と共同開発を始めたのが、世界初の真空複層ガラス「スペーシア」である。2枚のガラスの間にわずか0.2mmの真空層を設けることで、1枚ガラスの約4倍強、また空気層で同じ効果を狙った一般的な複層ガラスの約2倍強という断熱性能を実現した。結露を防ぐと共に、冷暖房効率もアップするというエコガラスである。商品化に当たっては精密工業分野の様々な要素技術を集約した生産システムと、「サイズが大きいとたわむ」「加熱・冷却に敏感」といったガラスの複雑な性質を熟知した、同社の豊富な技術蓄積が決め手となった。
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