宮崎県では、県内に眠る観光資源を発掘し、特に素晴らしいものを「宮崎観光遺産」として認定する事となりました。 地元で「おだいっさん」と呼ばれる高鍋大師は、盗掘された古墳に眠る古代人の霊を慰めるべく、故岩岡保吉氏が私財をなげうち半生をかけて自ら造像したものである。芸術的な価値は高くないが、気持ちを込めて彫り上げた神仏混合の石像は約750体に上り、巨大なものは7メートルを越える。観音や地蔵などの仏像だけでなく、スサノオノミコトなどの神様、中には水戸黄門などもある。ユニークな石像や掘られた文言を見ると、半生をかけてノミを振るい続けた男の素朴なやさしさが伝わってくる。 昭和8年(1933年)開山、名の通り弘法大師を祀るが、宗教法人ではない。この地で精米所を営んでいた故岩岡保吉氏が、持田古墳群の霊を慰めるためにお堂を建てたと伝わっている。 その際、大分から仏師を招き、自身もノミをふるって88体の仏像