菅政権は安倍内閣の弱点をあっさり克服した 菅義偉首相の船出は、順調のようだ。内閣支持率は上々。行政の縦割りを排除して規制改革を行うという姿勢も評価されている。当初ささやかれた10月初旬の衆院解散、「10・25選挙」の線は消えたが、次は年明けの1月選挙説が本命視されはじめた。 「唯一の誤算は内閣支持率が予想以上に高いことだ」 自民党幹部の1人は冗談交じりに打ち明ける。NHKが9月23日に公表した世論調査では菅内閣の支持率は62%。他の新聞、テレビの支持率も6割台から70%超となっている。政権発足時に内閣支持が上がるのはよくあることだが、7割前後という数字は、特に人気の高かった細川護煕、小泉純一郎、鳩山由紀夫の3政権に匹敵する。 どちらかというと地味な印象のあった菅氏がこれほどの「高値スタート」となるとは、菅氏自身も思わなかっただろう。