インターネットの普及を背景に、メディアの地殻変動が進んでいる。消費者に対するインターネットの影響力が強まり、テレビや新聞などマスメディアの影響力は相対的に弱まりつつある。 大手広告代理店の電通が公表しているメディア別広告費のデータによると、インターネット広告費が一貫して増加するいっぽう、テレビなどマスメディアの広告費は全般的に減少傾向となっている。インターネット広告の市場規模は2006年に雑誌を抜いた後、2009年には新聞を上回り、テレビに次ぐ第2位の規模になった。 インターネットが広告市場での存在感を高めているのは、消費者のインターネット利用時間が大幅に増加しているからだ。博報堂DYメディアパートナーズの調査によると、パソコンと携帯電話を合わせたインターネットの平均利用時間は、2006年の1日当たり68分から2010年の103分へと著しく増加した。そのいっぽうで新聞、雑誌、ラジオにかける