7月6日オウム真理教教祖・麻原彰晃(松本智津夫)と幹部6人に死刑が執行、26日には残る6人の刑も執行された。裁判で何も語らぬまま教祖の刑が執行されたことで、地下鉄サリン事件の本質的解明への道は閉ざされ、将来に禍根を残したと筆者は警鐘を鳴らす。 7月6日朝、オウム真理教の教祖、麻原彰晃(=松本智津夫)が処刑され、その後信者6人の死刑が次々と執行された。これまで法務省は死刑執行に関する情報開示に決して積極的ではなかったが、この日は処刑された死刑因の名前をリアルタイムでメディアが伝えるという異例な展開となった。これまでの方針を一転して“劇場型”に変えた理由については、首相官邸からの指示だったとの説がある。真偽は不明。でも多くのメディア関係者が言うようにそれが事実なら、その目的は明らかだ。オウム大量処刑が支持率回復につながるとの判断だろう。だからこそメディアに大きく報道させた。 戦後日本の歴史にお
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