新冠町のビッグレッドファームへアグネスデジタル(USA)を訪ねた。種牡馬生活8年目を迎え、重賞勝ち馬も着実に輩出している。円熟味を増している一頭だ。 どこまでも雪に広がった放牧地へ会いに行くと、かつて競い合ったイーグルカフェを柵越しに見ながら、悠々と過ごしていた。忙しい春を前にコンディションは万全の様子だ。同牧場の蛯名聡マネージャーは、「体調は何の問題もなく、元気ですね。種牡馬としての自覚もしっかり芽生えてきて、大人になってきました。見学されるファンも相変わらず多いですよ。」と、近況を語る。14歳となり、すっかり父としての風格が漂ってきた。幾多のG1を掴んだボディは今も惚れ惚れする肉体美を保ち、力強く雪をかきわける。 アグネスデジタルは現役時代12勝。まるでゲームの世界から飛び出てきたような万能プレーヤーだった。香港C(G1)、天皇賞(秋)(G1)、フェブラリーS(G1)などG1勝ちは実に