LINEヤフーのように、企業合併などを通じて数多の事業を展開するに至った企業は「コングロマリット・ディスカウント」が発生し、企業価値がつきにくくなるという傾向がある。コングロマリットとは日本語で複合企業体ともいわれ、多角化したビジネスの集合体としての性質を有する企業のことをいう。 「餅は餅屋」ということわざにもあるように、一つの事業にリソースを集中投下する企業と、M&Aなどを通じて業容を拡大してきた企業とでは、前者の「餅屋」の方が顧客満足度の高いサービスを提供してくれそうだという期待が大きい。 このようにコングロマリットでは、多岐にわたる事業が持つ複雑性や、経営効率の低下などによって各事業がドミノ倒し的に「餅屋」に負けてしまうというリスクがあり、それが連鎖するリスクを孕(はら)んでいる。従ってコングロマリットの株式評価は割り引かれることが多いのだ。 楽天でいえば、異業種であったモバイル事業
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