東京電力福島第1原発事故調査・検証委員会が26日発表した中間報告は、政府と東電の重大事故への備えが不十分であった上、不手際が何重にも重なって、被害をいたずらに大きくしていたことを浮き彫りにした。 現場にいた東電のエンジニアが、非常時の冷却水の自動停止の仕組みを知らなかったとか、コントロール・センターも冷却装置の停止を示す表示を見落としていたとか東電の事故対応はボロボロだったようだ。 地震、津波、停電という3つの重大な事態がほぼ同時に発生したという異常な事態であり、完璧な対応は難しかったであろう。だが、事故発生時の対応についてのマニュアルや、それに基づいた訓練も不十分だったという。消火栓の場所がわからず、見付けるまでに2、3時間かかったという話には開いた口がふさがらない。 今回発表されたのは中間報告であり、政府関係者についての調査はまだ不十分ということだが、来年夏の最終報告では、政府の放射線