円融・花山・一条天皇に蔵人頭として仕える若き日の実資。相次ぐ譲位に際し、関白頼忠・摂政兼家らと連携して政務や儀式に奔走する。その一方で、昇進をめぐるわだかまりや、娘の病気治療の苦心などを日記に綴った。 【編集者の眼】 平安時代の公卿、藤原実資が綴った日記『小右記』の現代語訳が刊行開始となる(全一六巻)。藤原道長や一条天皇など摂関期の著名な人物が多数登場する平安の京を、一般読者も覗くことができるだろう。 実資は小野宮流の継承者で、若い頃から宮廷の儀式に精通した人物だった。日記には、日常の政務や、天皇即位式・大嘗会などの宮中儀礼の様子が詳細に書かれている。第一巻の収録範囲では、実資はまだ二十代だが、すでに深い故実の知識を身につけており、日記の中で公卿たちの先例に反する行為などを批判している。後の巻では権力者道長への批判も見られ、道長も実資に一目置いていたという。 一方、火事の野次馬に行ったとか
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