古書店でほこりをかぶっていそうな古典が、思わぬ形で売れに売れている。タイトルは「愛するよりも愛されたい」。万葉集の恋歌を現代語訳したものだが、若者言葉で表現したところがユニークすぎる。まるで、日本最古の和歌集が現代で息を吹き返したかのようだ。 コロナ給付金10万円で起業 ひとり出版社、ワンチャンものに 昨年10月に発行し、発行部数は6刷6万部。現在、7刷を準備中で間もなく9万部に伸ばす勢いだという。歌集としては、異例の大ヒット。万葉集に収められた約4500首の中から、恋歌を中心に約90首を訳した。 <来むと言ふも 来ぬ時あるを 来じと言ふを 来むとは待たじ 来じと言ふものを> プロポーズをしそうでしてくれない男性にやきもきしている歌人、大伴坂上郎女の歌の意訳は大胆だ。 <くんのかい? こんのかい! こんの? くんの? いや こんのかい!> じりじりした乙女心。まるでお笑い芸人がつっこみを入