タイ・プーミポン国王の崩御とこれから――問われる皇太子のメディア戦略 櫻田智恵 タイ研究、歴史学(現代政治史) 国際 #タイ国王#プーミポン国王 2016年10月13日、タイの国王プーミポン・アドゥンヤデート陛下が崩御した。前日から、国王が入院するシリラート病院の周辺は、国王の写真を持って快復を願って集まった民衆で溢れていたが、その願いは叶わなかった。 国王崩御のニュースを食い入るように見る人々(10月13日) プーミポン国王が、国民に愛された偉大な国王であったことは間違いない。首相は、10月13日がタイ国民にとって、10月23日の「ワン・ピヤ・マハーラート(愛する大王の日:ラーマ5世の逝去日)」と同様に忘れられない日になるだろうと述べた。現チャクリー王朝において「大王」の称号を持っているのは、始祖であるラーマ1世と、近代化の父として名高いラーマ5世、そしてプーミポン国王(ラーマ9世)の3