[東京 6日] - 2020年度に基礎的財政収支(PB)を黒字化するという目標が先送りされる。次なる期限はまだ決まっていない。 以前から、2020年度の達成実現は無理という意見は根強かった。2017年度の見通しは18.4兆円(国+地方)の赤字。これを2020年度に8.2兆円の赤字まで減らしたとしても、まだ黒字化までの距離感は途方もなく大きかったからだ。 2019年10月に2%の消費税率引き上げで5.6兆円の税収増が見込めたとはいえ、それで黒字化は無理だ。安倍晋三首相は、そこから少なくとも2兆円を教育などの無償化に流用するという。消費増税分の使途変更というよりも、それ以前にPB赤字幅の縮小がうまく進められなかったという理解が正しいと思う。