米国とキューバの関係改善で、孤立化が進みかねない国がある。1999年に故チャベス政権が誕生して以降、反米姿勢を強く打ち出してきた南米ベネズエラだ。最近の原油安も逆風となって経済的に行き詰まり、これまでの反米路線の見直しを迫られる可能性もある。■インフレ率7割超も 「行列に並ぶだけで1日が終わる。こんな生活にはもう耐えられない」 首都カラカスの国営スーパー。入り口前にできた100人ほどの行列で、マリア・デロドリゲスさん(60)はいらだった声を上げた。洗剤を買うために並んで2時間。朝から鶏肉や薬を求めて別のスーパーに並び、ここが4軒目だ。