米下院がトランプ弾劾を採決した翌日(12月19日)、11人の民主党下院議員がバー司法長官とダーラム連邦検事の辞任を求める手紙をウィリアム・バー司法長官宛てに送った。ロシア疑惑を調べたホロウィッツ報告(12月9日公表)に異議を唱え、取り調べを続けることを宣言したジョン・ダーラム連邦検事の動きを止めることが目的だ。 ホロウィッツ報告書とダーラム連邦検事の決断 ここまでの動きを整理しよう。 2016年米大統領選へのロシア介入疑惑については、ロバート・モラー特別検察官による捜査が広く知られている。モラー氏が2019年3月に司法省に提出した報告書では、トランプ陣営とロシア側で犯罪に当たる共謀はなかったと断定。トランプ大統領による司法妨害については判断を示さなかった。 その間、ロシア疑惑の捜査の中で司法省やFBI(米連邦捜査局)によるトランプ陣営に関する違法な情報収集がなされたのではないかという疑惑が
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