被害総額は10億ユーロ超 6月27日の朝、パリ郊外のナンテールという町で、交通取締のトラブルで移民の少年(17歳)が警官に射殺されたこと(これについては後述)がきっかけとなって暴動が発生した。 それがあっという間にフランス全土に広がり、数日間にわたって内乱のような事態を引き起こした。その激しさはかつてないほどの規模で、毎夜、4.5万人の警官が出動した。 7月2日の深夜1時30分には、パリ南部の自治体の市長の家に重量車が突っ込み、火炎瓶が投げ込まれた。市長は緊急事態に対処するため役所にいたが、事前に「生きたまま火だるまにしてやる」という意味の脅迫状を受け取っていたという。 凶行のあったとき、妻と2人の子供は自宅の寝室で休んでいたが、庭に逃げた際に夫人と子供1人が負傷している。なお、この件は、殺人未遂で捜査が始まっているという。 しかし、このような出来事があったにもかかわらず、政府は夜が明ける