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ELISA法(Enzyme-Linked Immuno Sorbent Assay;イライザ、エライザ、あるいはエライサと呼びます)は、試料溶液中に含まれる目的の抗原あるいは抗体を、特異抗体あるいは抗原で捕捉するとともに、酵素反応を利用して検出・定量する方法です。 種々の抗原抗体反応の組合せを利用し、最終的には酵素標識した抗原あるいは抗体を反応系に組込んで、酵素活性を検出します。 酵素活性の検出には、反応によって吸光スペクトルが変化する基質が用いられ、吸光度測定で数値化します。 抗原抗体反応の組合せによって直接法、間接法、サンドイッチ法、競合法などと呼ばれる方法があります。
私たちの細胞の表面には、MHCという糖タンパク質がたくさん(細胞1つあたり10万の単位で)発現しています。ヒトにおけるMHCのことをHLA(Human Leukocyte Antigen; ヒト白血球抗原)といいます。HLAを規定している遺伝子領域は第6番染色体短腕にあり、タンパク質の構造および機能の違いから、クラスI(HLA-A、-B、-C など)、クラスII(HLA-DR、-DQ、-DP など )、クラスIII の遺伝子領域に分類されています。HLAはヒトのなかで最も多型性(個人差)を示す遺伝子で、現在、HLA-A、-B、-C および-DRで1万種を超える遺伝子型が知られています。そのため、個体によって細胞表面に発現しているHLA分子は非常に多様性に富んでいます。これにより、自己と非自己(外来の細菌やウイルス)を識別し、免疫反応を開始できます。 骨髄移植や臓器移植では、白血球のHLA型
RNAはDNAと同じ核酸で、ヌクレオチドと呼ばれるリン酸・塩基・糖から成る基本構造を持ち、ヌクレオチドが連なった構造(ポリヌクレオチド)をとります。RNAは、転写により一部のDNA配列を鋳型として合成されます。DNAとRNAの違いは3つあります。まず、一本鎖のポリヌクレオチドであることです。二番目は、糖の種類です。RNAの糖(リボース)は、酸素分子がDNAの糖(デオキシリボース)より一つ多いことです。三番目は塩基の種類です。DNAの塩基はA、T、G、Cですが、RNAはTのかわりにUになります。 RNAは、翻訳されるかどうかで大きく2種類に分けられます。翻訳を受けるRNAからは、タンパク質が合成されます。DNAからタンパク質をコードする配列をコピーして、タンパク質合成を担うリボソームまでDNAの遺伝情報を運ぶ役目を持つメッセンジャーRNA(mRNA)がこれに相当します。 一方、タンパク質をコ
わたしたちはなぜ予防注射で感染症から身を守れるのか? 獲得免疫は、活躍するヘルパーT細胞の種類や作用の仕方によって、さらに「細胞性免疫」と「液性免疫」に分けられます。 局所的に起こる免疫反応で、CTLやマクロファージが直接細胞を攻撃する免疫反応です(図.細胞性免疫)。ヘルパーT細胞の1種である「Th1細胞」が、樹状細胞が提示する抗原を認識して、サイトカインを産生し、そのサイトカインによって、マクロファージ、細胞傷害性T細胞(CTL)などの細胞が活性化されます。活性化されたCTLやマクロファージは、低分子を分泌して、病原体に感染した異常細胞を攻撃・排除します。一部のCTLは、メモリーT細胞となって、異物に対する細胞傷害活性を持ったまま宿主内に記憶されます。 液性免疫は、B細胞と抗体が中心となる免疫反応です。ヘルパーT細胞「Th2細胞」の産生するサイトカインにより、B細胞が刺激されると、B細胞
ヒトでは抗体は大別してIgM、IgD、IgG、IgA、IgEの5種類があり、これを抗体のアイソタイプと呼びます。アイソタイプはH鎖によって決定されます。このH鎖の違いによって、各アイソタイプの性質や役割は大きく異なります。 IgG 血液中で最も多い抗体です。ヒト血清免疫グロブリン(抗体)の70-75%を占めます。危険因子の無毒化、白血球やマクロファージによる抗原・抗体複合体の認識に重要です。胎児には胎盤を介してIgGが供給され、赤ちゃんの免疫が発達するまで子供を守ります。 IgM ヒト血清免疫グロブリンの約10%を占めます。通常血液中に存在します。基本のY字構造が5つ結合した格好をしています。感染微生物に対してまず最初にB細胞から産生されます。抗原の侵入に際して最初にB細胞から産生されます。 IgMの抗原に対する親和性は一般的にIgGに比べて弱いとされていますが、5-6量体化することでその
自然免疫とは、受容体を介して、侵入してきた病原体や異常になった自己の細胞をいち早く感知し、それを排除する仕組みです。生体防御の最前線に位置している仕組みともいえます。ひとつの分子が、多種類の異物、病原体の分子に反応することができますが、特定の病原体に繰り返し感染しても、自然免疫能が増強することはありません。ここで活躍している免疫担当細胞は、主に好中球やマクロファージ、樹状細胞といった食細胞です。 病原体を排除する基本的な方法は大きく分けて二つあります。 1)抗菌分子が、直接病原体に作用し、穴をあける、融解するなどして病原体を処理する。 2)食細胞が、病原体を貪食、処理する(図.マクロファージ)。 マクロファージ 病原体を直接攻撃する分子には抗菌ペプチド、リゾチーム、レクチン、補体といった分子があります。 レクチン、補体などは、病原体に結合することにより、食細胞の貪食作用を促進させる作用も持
オートファジーの役割は、飢餓状態を生き抜くために自己消化することで栄養源を確保していると一般には理解されています。しかしながら、通常の環境下でもプロテアソーム系と並んで、細胞成分の代謝に働いていることがわかっています。 プロテアソームがユビキチン化されたタンパク質を標的として選択的に分解するのに対し、オートファジーでは細胞内で取り込んだ空間をまるごと消化するため、バルク分解系と呼ばれています。また、ミトコンドリアやペルオキシソームなどの細胞小器官をオートファジーによって選択的に分解する機構が存在します。その分解機構は総じて「選択的オートファジー」と呼ばれ、ミトコンドリアを選択的に分解する機構を特に「マイトファジー」、ペルオキシソームの選択的分解を「ペキソファジー」と呼びます。他にもさまざまなオートファジー機構の研究が進められています。 細胞が飢餓条件下におかれると、細胞質に隔離膜と呼ばれる
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