2013年にロバート・ステッカー『分析美学入門』という翻訳書を出した。 分析美学入門 作者:ロバート・ステッカー,森功次 勁草書房 Amazon ありがたいことにこの訳書はその後いろいろな大学でテキスト採用され、日本の学部教育では今では美学の基本書としての位置づけを与えられるようになっている(まぁ日本語で読める類書がまだないからそうなるのであって、本来はこれに代わるもう少し入門的なテキストを誰かが書くべきなのだが)。 『分析美学入門』は2010年刊行の2nd editionを底本にしている。原著の刊行からはもうもう15年が経った。各トピックの議論はその後もいろいろと発展してきているので、『分析美学入門』の議論はすこし古くさくなっているところがちらほらある(そして2nd editionでも多くの箇所は2005年刊行の1st editionの記述のままになっているので、その意味でも議論が少し古